リバティーン
おはようございます。
今日はジョニー・デップ主演、2005年に公開されたイギリスの映画「リバティーン」を観てみました。
冒頭、ジョニー・デップ扮するロチェスター伯爵の姿が暗がりの中に浮かび上がり、語りかけてきます。
"初めに断っておく、諸君は私を好きになるまい。男は嫉妬し、女は嫌悪し、物語が進むにつれて、どんどん私を嫌いになる"と。
それから場面は変わり、薄霧が立ち込める草原。貴族の男達が歩きながら会話をしています。建物に入るとロチェスター伯爵の話題になります。追放されていた彼をすぐに呼び戻せと。
そこで場面はロチェスター伯爵を映しますが、早速馬車の中で女性と戯れています。この間まだ5分少々。その後、彼は酒場に入り悪友と杯を交わすのですが、ロンドンを追放されていた理由を語ります。王の前で卑猥な詩を詠んだと。
そんな彼ですが、芝居小屋でお芝居を観ることが唯一の楽しみだったのです。ある日、彼が芝居を観に行くと観客にブーイングを受ける一人の女優エリザベス・バリーを目にします。そこで彼女の才能に気づき、個人指導を申し出たところから物語は変転していきます。
・雑感
1.ジョニー・デップがイギリス貴族の服を着ると普段より繊細な格好良さが現れますね。対をなすサマンサ・モートンは実に野生的な魅力があり、良いコントラストを描き出していると思います。
2.人生を楽しんでいるフリをしてる人だわ、と言われてしまうロチェスター、人にはそれぞれの地獄があることを思い出させます。自分なら動じてしまう気がするが、実に堂々とした態度は見習いたくなる。
3.ロチェスターが稽古をつける姿は真剣そのもので見応えがある。人は生きている間にこんなに真剣になれることは何度あるだろうかと考える。
4.苦味があり渋みがあり酸味が強い、安いワインを品なく飲み干したくなる作品だなと思いました。