the longest day

アラサーが映画レビューを100本ノックしてます。基本はゆる〜く、時に真面目に。コンテンツってなんなのか紐解いていきたいと思う。

市民ケーン

おはようございます。

今日は、長年の間に高い評価を得続けている1941年に公開されたアメリカの映画「市民ケーン」を観てみました。

視聴時間119分 序盤は少し小難しいけど、往年の名作と言える見応えがある。

・あらすじ

冒頭、スノードームを抱えた老人、新聞王ケーンが「バラのつぼみ」という言葉を残して、亡くなります。

ケーンは、今世紀最大の影響力を持つアメリカのフビライ・ハンだと語られ、その死は世界中を駆け回ったことが各国の新聞が並ぶことで伝わってきます。

ケーン帝国は古いビルの廃業寸前の新聞社からはじまり、37の新聞社と2つのラジオ局を傘下に納め、如何に帝国の上に帝国を築き、衰退し、死に至ったのかが描かれます。

しかし、ここまでは映画の中で上映された映画の話です。面白くないと何人かの男たちが言い合いになり、バラのつぼみの謎を知ろうと動きはじめます。

編集のトムスンはまず2度目の妻で歌手のスーザン・アレクサンダーを訪ねますが、何の返答も得れません。次に、すでに故人となっている後見人の銀行家サッチャーの回想録を閲覧しはじめると、ケーンの幼少時代へとシーンは移っていきます。

宿泊費のかたにとった金鉱の権利書から大金持ちになった母親は、財産の管理と教育のためケーンを田舎から離され、ニューヨークで育てようと考えます。そこでケーンは後見人となるサッチャーと出会います。

時は流れ、25歳になったケーンは財産を相続することになったものの、突然楽しそうだと新聞社の経営をはじめてしまいます。ケーンは労働者の味方になろうとします。

物語は再び現代に戻ると、トムスンはケーンの友人であるバーンスタインに出会い、ケーンの学生時代からの友人リーランドに会うことをすすめられます。

そして、物語は再び過去の回想へ。新聞社インクワイラーを乗っ取った時の話がはじまります。

ケーンは突然新聞社の一室にベッドや家具を運び込んで、引っ越しを行います。元々の部屋主カーターは非常に面倒くさそうですが、ケーンはとても楽しそうです。

元カーターの部屋で食事を取りながら、新聞の掲載内容について批判するケーン、面白いネタの為なら無茶苦茶なことも要求しますが、市民のためにあろうと誓いを立てます。そして、ケーンの新聞社は瞬く間にニューヨークでトップに立ちます。

こうして物語は現在と過去を往復しながら「バラのつぼみ」へと迫っていきます。

・雑感

久しぶりにモノクロの映画を観たけれど、現代でも残っている作品はやはり見応えがある。

市民のために権力を膨らませていったが、ある時に権力に縛られてしまうと言うジレンマ。

人は何を求めて、何を求めてはならないのか、悩ましい思いが浮かぶ。人にはそれぞれに地獄があるのだと思いました。